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活性酸素
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丹羽靭負博士
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■活性酸素の功罪とSOD酵素
 体の外から細菌、カビ、ウィールス、化学物質などの異物が侵入すると、体を防衛するために 食細胞はその異物を取り込みます。(貧食)取り込んだ異物は溶かして排泄しなければなりませんが、 そのために食細胞は活性酸素を作り出します。つまり、活性酸素は体にとっては殺菌の役割を持った必 要不可欠な存在なのです。仮に活性酸素が作られないとしたら、人間は生きていくことができません。
images  ところが、活性酸素が必要量だけ作り出されるのなら問題はないのですが、環境や食事等で繰 り返し刺激を受けた食細胞は過剰な量の活性酸素を作り出してしまします。増えすぎた活性酸素は食細 胞から漏れ出して活性酸素は食細胞の外で異物を溶かすのと同じように周辺の正常な細胞や組織を傷つ ける働きをすることになるのですが、体の中にはSOD(スーパーオキサイド・ディスムターゼ)とい う酵素があり、その酵素が過剰に作られた活性酸素を取り除く働きをしてくれています。このSOD酵 素があるおかげで過剰になった活性酸素の害から体が守られているというわけです。
 一方、SOD酵素は人によってその働き(SOD誘導能)に差があり、また、40歳を超え ると働きが鈍ってくることが分かっています。年とともに肌の若々しさが失われ、しわやしみが目立つ ようになるのはそのためです。また、現代社会では紫外線、大気汚染、化学物質等の影響で活性酸素が 過剰に作られる環境にあって、体内のSOD酵素の働きが相対的に低下する傾向にあります。
 そうなると、余分な活性酸素とSOD酵素の働きのバランスが崩れ、SOD酵素が処理しきれ ない活性酸素がついに食細胞の外に漏れ出して、正常な細胞、組織を傷つけることになります。
■過酸化脂質
 破壊力が大きい活性酸素の影響もさることながら、活性酸素の影響を受けてコレステロール・ 中性脂肪などの脂質(不飽和脂肪酸)が変質した過酸化脂質の影響が深刻な問題となっています。過酸 化脂質は活性酸素ほど大きな破壊力は持っていませんが、一瞬で消える活性酸素に比して長期間体内に 留まり、細胞の中まで浸透して悪影響を与え続けるのです。
 活性酸素や過酸化脂質が関係していると考えられている病気のうちでよく耳にする病気の例と しては、血管壁に付着浸透した過酸化脂質を原因とする脳卒中、心筋梗塞、動脈硬化などのほか、 糖尿病(糖尿病は直接関係するという証明はできていないが関連があることは疑いがない。)、肝炎、 腎炎、一般の炎症、膠原病、肺硬化症、潰瘍、アトピー性皮膚炎、パーキンソン氏病、ベーチェット病 などがある。
■参考
活性酸素を増産する要因としては次のようなものがあります。
食細胞 侵入した細菌、ウィールスなどの異物を食細胞が貧食して、その異物を溶解するときに活性酸素を 作り出す。
紫外線 オゾンホールの拡大によって紫外線の影響が大きくなってきているが、紫外線は地上の物体に当たると 活性酸素を発生する。日常生活で布団を日に干して殺菌するのはその力を借りている。シミ・ソバカスの原因になる。
化学物質 (細胞の核で活性酸素を発生するもの)
・農薬(パラコート)
・殺虫剤(スミチオン系)
・医薬品(殺菌剤、抗がん剤)
(細胞全体で活性酸素を産生するもの)
・塩素化合物)
・トルハロメタン(ダイオキシン)
・PCB)
・窒素酸化物(排気ガス、重油・石油を燃焼させた煤煙)
・その他
放射線 細胞の核で活性酸素を発生させ核を破壊する。
血流障害時
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